エコー写真ってどう見るの?妊娠週数ごとの見方・用語・4Dエコーの時期まで助産師が解説
はじめに
妊婦健診で渡される「エコー写真」。初めて手にした瞬間、「本当にお腹の中に赤ちゃんがいるんだ…!」と胸がいっぱいになりますよね。
でも同時に、
- 白黒でよく分からない
- 数字やアルファベットが書いてあるけど意味がわからない
- 先生が説明してくれたけど覚えられなかった
そんな風に感じるママも少なくありません。
そこで今回は、妊娠週数ごとに変わるエコー写真の見方と、よく出てくる専門用語の意味を助産師がわかりやすく解説します。さらに、数字や用語に振り回されすぎず「写真を通じて赤ちゃんを愛おしく感じるための視点」もお伝えします。
妊娠初期のエコー写真
妊娠6週頃~|「命の袋」が見える時期

用語の意味
- GS(胎嚢):赤ちゃんを包む“命の袋”。黒い丸や楕円に見える部分。
- GA(妊娠週数):最終月経や測定値から割り出された妊娠週数。
- EDC(出産予定日):予定日が仮に決まる時期。
まだ赤ちゃんの姿は見えませんが、胎嚢が見えることで「確かに命が宿っている」と
実感できます。
妊娠8週頃~|小さな体が写り始める時期
用語の意味
- CRL(頭殿長):頭からお尻までの長さ。妊娠8週〜12週頃に測定され、出産予定日を決める重要な指標。
豆のような赤ちゃんが写り始め、心臓の動きも確認できます。最終月経からの週数とCRLに大きな差がある場合は、CRLを優先して予定日が決まります。

妊娠中期のエコー写真
妊娠13週頃~|頭の大きさを測る
用語の意味
- BPD(児頭大横径):頭の左右の幅。発育が順調かを確認する大切な指標。

頭の形や手足も確認できる時期。「少し小さい」「大きい」と気にするママもいますが、
多くは個性の範囲です。
妊娠18週前後~|推定体重が分かる時期
用語の意味
- BPD(児頭大横径):頭の幅
- FL(大腿骨長):太ももの骨の長さ
- AC(腹囲):お腹の周囲の長さ

この3つを組み合わせて推定体重を算出します。
誤差は±10〜15%あるので、一喜一憂しすぎなくて大丈夫です。
妊娠後期のエコー写真
妊娠36週頃~|愛おしいしぐさが見える
この時期には指しゃぶりや目をこする動作が見えることも。「もうすぐ会えるんだ」と感じられる貴重な瞬間です。
羊水量のチェック

用語の意味
- AFI(羊水量):赤ちゃんを包む羊水の量。衝撃や圧力から赤ちゃんを守る役割。
羊水が多い・少ないと医師が注意して観察しますが、多くの場合は問題ありません。
4Dエコーっていつがいいの?
- 妊娠15〜20週前半:全身が映りやすく、赤ちゃんの可愛さを実感しやすい。
- 妊娠25〜30週頃:顔がよく見えるベストタイミング。

4Dエコーは必須ではなく、思い出としての位置づけ。赤ちゃんの向きや羊水量によって
見えにくいこともあります。
よくある疑問Q&A
Q:エコー写真の数字が平均より小さいけど大丈夫?
A:赤ちゃんの成長には個人差があります。少し小さい・大きいだけで問題になることはほとんどありません。
Q:推定体重って正確なの?
A:±10〜15%の誤差があります。目安として参考にしましょう。
Q:4Dエコーを撮らないと問題ある?
A:健診のために必要な検査ではありません。撮らなくても成長確認は可能です。
Q:写真を見てもよく分からない…どう楽しめばいい?
A:「袋の中にいるんだ」「この数字が成長を示してるんだ」と思うだけで十分です。思い出アルバムにもおすすめです。
助産師からのメッセージ
エコー写真を見ると、多くのママは数字やサイズに目を奪われます。検索して余計に不安になる方もいます。
でも、エコーは赤ちゃんがここにいることを実感するための手段。数字に振り回されるより、
「心臓が動いていた」「指しゃぶりしていた」「顔を見せてくれた」など、小さな瞬間を大切にしてほしいです。
不安やしんどさもある妊娠生活。だからこそ、写真を眺める時間が
「安心と喜びにつながるひととき」になりますように。
まとめ
- 妊娠6週:胎嚢(GS)が見える
- 妊娠8週:CRLで週数と予定日を決定
- 妊娠13週:BPDで頭の大きさを測定
- 妊娠18週前後:BPD+FL+ACで推定体重を算出
- 妊娠36週頃:指しゃぶりなどのしぐさが見える
- 羊水量(AFI)は赤ちゃんを守る大切な要素
- 4Dエコーは25〜30週がベストタイミング
エコー写真は「数字の記録」であると同時に、「命がここにいる」ことを教えてくれる宝物。ぜひ、写真を眺めるたびに「今日もここにいてくれる」そんな喜びを感じてくださいね。