夜間授乳で心が折れそう…どう乗り越えたらいい?
夜間授乳は「つらいけどやめられない」ママの大きな悩み。
助産師としての経験と専門知識から、心と体が少し軽くなるヒントを寄り添って解説します
夜間授乳

夜間授乳って、正直つらいよね?
眠れなくて、心まで折れそうになることあるよね。
でもね、泣きそうになりながらでも続けてる時点で、
あなたはもう十分すぎるくらい頑張ってる。
🌙「私えらい」って思っていいんだよ。
私も夜中に泣きながら授乳した日がたくさんあって…。
そのときに支えになったことや、心が軽くなったヒントをこの記事でまとめていきます。
この記事を読んでいるあなたは、きっと夜間授乳に悩み、
「どうしたらいいの?」と答えを探しているのかもしれません。
ここでは、ママの心に寄り添いながら、専門家の視点から夜間授乳を解説します。
2. 夜間授乳がつらいと感じる理由
まず、なぜ夜間授乳がこれほどまでに「つらい」と感じやすいのでしょうか。
その背景には、身体的・心理的・社会的な要因が絡んでいます。
眠れないことによる睡眠不足
産後の女性はホルモンバランスの変化により、もともと深い眠りに入りにくい状態です。
そこに赤ちゃんの夜間授乳が重なると、さらに慢性的な睡眠不足が蓄積してしまいます。
睡眠不足は体の疲労だけでなく、思考力の低下や感情のコントロールにも影響を及ぼし、
「ちょっとしたことでイライラする」「涙が止まらない」などの状態につながりやすくなります。
ホルモンの影響
夜間は母乳をつくるホルモン「プロラクチン」の分泌がピークになります。
そのため、赤ちゃんは本能的に夜間におっぱいを欲しがる傾向があります。
これは「ママが下手だから」「リズムが悪いから」ではなく、赤ちゃんの自然な成長リズムです。
多くのママが「夜ばかり起きてしまうのは私のせい?」と自分を責めますが、決してそうではありません。
孤独感
夜、家族が寝ている中で一人だけ起きて授乳する。
この孤独感が、心を折れさせる大きな原因になります。
「みんなは寝てるのに、なんで私だけ…」
そんな思いが募り、涙が出るのは自然なことです。
それはママが弱いからではなく、状況がそう感じさせるだけなのです。
👉 夜間授乳がつらいと感じるのは“あなただけではない”ことを覚えていてください
3. 夜間授乳の本当の役割
つらい夜間授乳。でも実は、赤ちゃんにとって大切な意味があります。
- 栄養補給:夜間の授乳は赤ちゃんに必要なエネルギーを補う大切な機会です。
- 母乳分泌リズム:夜間の吸啜刺激は母乳量の安定につながります。夜の授乳があることで、日中の分泌もスムーズになりやすいです。
- 情緒の安定:授乳時に分泌される「オキシトシン」は、赤ちゃんの安心感を育み、親子の絆を深めます。
つまり、夜間授乳は「負担」だけでなく、赤ちゃんに安心を与える大切な発達プロセスでもあるのです。
👉 夜間授乳を頑張れているママは、それだけで赤ちゃんの発達を支えている素晴らしい存在です。
4. でも無理をしなくていい
夜間授乳が大切なのは事実。
でも「どんなに苦しくても続けなければならない」ということではありません。
- 完璧でなくてもいい:授乳間隔や回数はママと赤ちゃんごとに違います。
- ミルクとの併用もあり:母乳にこだわりすぎず、ミルクを取り入れることでママの休息が確保できます。
- 抱っこや添い乳:続け方は自由。ママの体がラクな方法を選ぶことが一番です。
👉 育児に「正解のかたち」はひとつじゃありません。
「赤ちゃんと私に合う方法」を一緒に見つけていきましょう。

5. 乗り越えるための工夫
寝る前のルーティンで赤ちゃんの睡眠を安定させる
「お風呂→授乳→子守唄」のように習慣を作ると、赤ちゃんは「今から寝る時間」と理解しやすくなります。

添い寝・添い乳の安全なやり方
授乳クッションや横向き姿勢を取り入れると、ママが体を起こさずに授乳でき、眠りに戻りやすくなります。
ただし、布団や枕の配置、安全対策には十分注意しましょう。
パートナーへの協力依頼の仕方
「赤ちゃんを抱っこして寝かせるだけ」「オムツ替えをお願いする」など、部分的にでも協力してもらえるとママの心は大きくラクになります。
夜間授乳後のセルフリセット法
・白湯をひと口飲む
・深呼吸をする
・軽く肩を回す
ほんの数秒でも、自分の心と体をリセットする時間を持つことで「もう一度頑張れる」気持ちにつながります。
👉 小さな工夫の積み重ねが、夜間授乳を乗り越える力になります。
6. ママの心を守るために
「眠れないのは私だけ?」
「ちゃんとできていないのかも…」
そんなふうに感じてしまうママはとても多いです。
それは頑張っている証拠でもあります。
でも、もし涙が止まらない日が続いたり、気分の落ち込みが強い場合は産後うつのサインかもしれません。
そのときは、助産師や医師に遠慮なく相談してください。
👉 あなたの気持ちを受け止めてくれる人は必ずいます。
私自身も、出産後の夜間授乳は本当にしんどかったです。<br> 深夜2時、3時に泣く赤ちゃんを抱きながら「もう眠りたい…」と涙が出てしまうこともありました。<br> 隣でスヤスヤ眠る家族を見て、「なんで私だけ起きてるんだろう」と孤独で押しつぶされそうになったこともあります。
支えになったこと
でも、そんなときに私を支えてくれたのは、「この時間は赤ちゃんが安心を求めている証拠なんだ」と知識で理解できたことでした。そして、授乳が終わったあとに白湯を飲んで深呼吸する。たったそれだけでも、気持ちが少しリセットされました。
辛かったけど、こうして小さな工夫を重ねながら「なんとかやり過ごした夜」が、今では大切な思い出にもなっています。 だから、もし今あなたが「つらい」と思っていても大丈夫。泣きながらでも続けているその姿は、すでに十分立派なんです。
7. まとめ
夜間授乳は「つらい」と「大切」が同時に存在する時間です。
赤ちゃんの栄養や安心を支える役割がある一方で、ママの心と体を大きく疲れさせることもあります。
だからこそ大事なのは、
「無理をしない」
「ひとりで抱え込まない」こと。
「泣きそうになりながら続けてる時点で、あなたはもう十分頑張ってる」
🌙 この記事が、そんなあなたの夜を少しでも明るくできますように。
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