母乳量を増やすにはどうすればいい?完母を目指すママのための7つ+αの近道
母乳の量を増やして完母に近づきたい。そんなママのために、助産師が「母乳を増やす近道」を徹底解説。頻回授乳・ラッチ・食事・冷え対策に加え、徐々にミルクを減らす方法や、母乳量が増えてきたサインまでまとめました。
母乳が足りていないかも…という不安
- 「母乳で育てたいけれど、なかなか量が増えない…」
- 「混合だけど、できれば完母に近づきたい」
- 「母乳の出が悪いのは私のせい?」

授乳の悩みは多くのママが抱えるもの。出産直後からスムーズに軌道に乗る方もいれば、
思うようにいかずに悩む方もたくさんいます。
母乳は赤ちゃんの栄養であるだけでなく、ママと赤ちゃんの心を結ぶ大切な時間。だからこそ「足りているのかな?」という不安は、心を大きく揺さぶります。
みんな悩む、だから大丈夫
助産師として多くのママと関わってきましたが、「母乳に悩んだことがない」という方はほとんどいません。
- 一滴も出ないのでは…と泣いたママ
- 混合から完母を目指して試行錯誤したママ
- 夜間授乳のつらさを打ち明けてくれたママ
背景はさまざまでも「赤ちゃんにできる限り母乳をあげたい」という想いは共通しています。
母乳にはコツがあり、体の整え方・授乳の仕方・生活習慣を工夫することで増えやすく
なることもあります。
母乳を増やす7つの近道
① 頻回授乳をする(1日8回以上)② 血流を良くする
- 母乳は「出した分だけ、また作られる」
- 赤ちゃんが欲しがったら授乳でOK
- 搾乳でも直接でも「出す」ことが大事
② 血流を良くする
- 肩こり解消ストレッチや深呼吸
- 蒸しタオルやカイロで肩・首を温める
- 血流が整うと母乳も流れやすくなる
③ 赤ちゃんに深くくわえさせる
- 鼻がふさがれていないか
- ほっぺと胸がぴったりくっついているか
- 下顎が大きく動き、ごくごく飲んでいるか

④ 体を冷やさない
- 首・手首・足首を冷やさない
- 飲み物は温かいものを
- 湯船に浸かって全身を温める

⑤ 栄養バランスの良い食事
- 授乳期は+500kcalが目安
- 温かいご飯+汁物+たんぱく質+副菜
- 根菜・豆類・魚や肉でしっかり栄養

⑥ 水分をたっぷり摂る(目安2L)
- 授乳後・トイレ後にコップ1杯
- 常温水や麦茶、ルイボスティーがおすすめ
⑦ 授乳以外はしっかり休む
- 無理をしすぎると分泌は減る
- 家事は後回しで大丈夫
- 仮眠でも効果あり、家族に頼ろう
徐々にミルクを減らす方法
完母に近づきたいときの一つのステップは「少しずつミルクを減らす」ことです。
- ミルクを減らす
- 一時的に頻回授乳になる
- その刺激で母乳が増える

👉 ただし大前提は 赤ちゃんの体重が順調に増えていること。
体重が不安定なときは、無理にミルクを減らさず安全を優先しましょう。

母乳量が増えてきたサイン

「頑張っているけど本当に増えているの?」と不安になるママへ。母乳量が増えてきたサインにはこんなものがあります。
- 授乳中、反対側の乳房から母乳が漏れる
- 授乳後に乳房が軽く・柔らかくなる
- 赤ちゃんが「ごくごく」と音を立てて飲む
- 授乳間隔が自然に空いてきた
- 飲み残すことがある
👉 これらが見えてきたら、母乳が増えている証拠です。
大事にしてほしいこと
- 無理をしすぎない
- 頑張りすぎてストレスをためない
- ストレスは逆に分泌を減らすことも
もし「負担だな」と感じたら、ミルクに頼るのも大切な選択です。
母乳・ミルクどちらを選んでも赤ちゃんにとっては「ママからもらう安心」が一番の栄養です。
新しい視点
母乳の量を気にするよりも、最重要なのは 赤ちゃんの体重増加。
- 順調に増えている → 基本は大丈夫
- 増えが少ない → 授乳回数UPやミルク補足を
「母乳が足りない=母親失格」ではありません。
母乳もミルクも、どちらも赤ちゃんを育む大切な栄養源です。
提案
授乳は「やり方+体の整え+生活習慣」の掛け合わせ。
でも一人で抱え込む必要はありません。
助産師は、
- 授乳の方法
- 食事・休養の調整
- 家族を巻き込むサポート
を一緒に考え、伴走します。
🌻 ひまり助産院ではオンライン・対面の授乳相談も受付中。安心して頼ってください。
【まとめ】今日からできるチェックリスト
□ ラッチは深く、鼻が空いているか確認
□ 温かい食事+500kcalを意識
□ 1日2Lの水分補給
□ 授乳以外は横になって休む
□ 徐々にミルクを減らす(体重が順調な場合)
□ サインを見逃さない(ごくごく音、乳房が軽くなる等)
□ 1日8回以上の授乳/搾乳
【メッセージ】
自然に完母になる人もいれば、調整を繰り返して徐々に完母になる人もいます。
母乳を増やしやすいのは、特に 産後0〜3か月。でもそれ以降も工夫で改善することは可能です。
母乳はケースバイケース。無理に「完母」にこだわる必要はありません。
大切なのは「ママが笑顔で、赤ちゃんが安心して育つこと」。
👉 本当に、母とはすごい存在。
👉 みなさん、毎日本当にお疲れさまです。