赤ちゃんの授乳リズムはいつ整う?月齢別の目安と整え方でママも安心できる秘訣
赤ちゃんの授乳リズムはいつ整うの?月齢別の目安と整え方を助産師が解説。夜泣き対策・授乳姿勢・母乳ホルモンの関係まで安心のポイントを紹介。
授乳リズムが整わない…ママを悩ませる3つのサイン
「授乳の時間がバラバラで毎日クタクタ…」
「昼夜逆転して夜中に何度も起きてしまう…」
「母乳やミルクの量が合っているのかわからない…」

多くのママが抱えるこの悩みは、「赤ちゃんの授乳リズムはいつ整うのか?」という大きな不安につながります。特に初めての子育てでは、どこまでが正常で、どこからが「整っていない」のか、その境界がわからないことがストレスの原因になるのです。
実際にサポートしたAさん(産後1ヶ月)はこう話してくれました。
「夜は2時間おきに起きて、昼間はぐっすり眠ってしまうんです。私もいつ寝ていいのかわからなくて…。どうしたらいいんでしょうか?」
これは多くのママに共通する自然な悩みであり、決して「頑張れていない」からではありません。
それはあなただけじゃない|みんなが悩む授乳リズムの乱れ
私は母乳相談を受ける中で、必ずと言っていいほど「授乳リズムはいつ整いますか?」という質問をいただきます。
産後1〜3ヶ月はママ自身の生活も授乳も不規則になりがちで、睡眠不足が続きやすい時期です。
実はこの時期、赤ちゃんの体内時計はまだ未発達。そのため「授乳リズムが乱れている」のは異常ではなく、ごく自然なことなのです。
Bさん(産後3ヶ月)は「昼間は3時間おきに飲むのに、夜になると30分おきに泣いてしまう」と悩まれていました。
赤ちゃんにとって夜のおっぱいは“栄養”だけではなく、“安心”の役割も果たしています。だから夜間だけ授乳回数が多くなることも、自然な姿だと知ると少し安心できます。
月齢別の授乳リズム目安と整え方
0〜1ヶ月|欲しがるたびに与える時期
この時期の赤ちゃんは胃が小さく、母乳やミルクを少しずつ頻回に飲む必要があります。1日8〜12回、昼夜を問わず欲しがるたびに授乳するのが目安です。
夜も2〜3時間おきに起きるのが自然で、ママは寝不足になりがちですが、赤ちゃんの成長に必要なプロセスです。
「1時間も持たずに泣いてしまって、母乳が足りないのかな…」とCさん(産後2週間)は不安を語っていました。
実際には赤ちゃんの胃はビー玉ほどの大きさしかなく、頻回授乳は自然な流れです。ママの母乳が出ている証拠でもあります。
2〜3ヶ月|3時間おきのリズムが目安
徐々に胃の容量が大きくなり、授乳の間隔が2〜3時間ごとに安定してきます。夜間も2〜3回は起きるため、完全にリズムが整うのはもう少し先です。
この時期は授乳姿勢を安定させ、ママの体への負担を減らす工夫が必要です。
「縦抱きに変えてから吐き戻しが減り、肩こりも楽になった」と話してくれたママもいます。
授乳姿勢を見直すことで赤ちゃんの飲みやすさだけでなく、ママの疲労軽減にもつながります。
4〜5ヶ月|昼夜の区別がつき始める
この頃になると赤ちゃんの体内時計が整い始め、夜に4〜5時間続けて眠れる子も出てきます。昼と夜の光・音の環境を切り替えることで、よりスムーズにリズムが整いやすくなります。
「夜は豆電球だけにして声を小さくすると、夜中の授乳が“おやすみモード”になり、寝戻りが早くなった」と実感するママもいました。
6〜7ヶ月|離乳食開始と授乳回数の変化
離乳食が始まると授乳の回数は1日5〜6回程度になります。夜間授乳は1〜2回程度に減っていく傾向があります。母乳・ミルクと離乳食のバランスを見ながら、赤ちゃんのペースに合わせることが大切です。
Dさん(産後7ヶ月)は「昼間は離乳食後の授乳で落ち着いてきたけど、夜はまだ1回起きる」と話してくれました。
授乳リズムが完全に整うのは個人差がありますが、この時期には「日中は食事+授乳」「夜は短時間授乳で安心」という形に近づいていきます。
8〜12ヶ月|授乳回数が減り、リズムが安定
この時期には離乳食が主になり、授乳は1日3〜4回程度に落ち着いてきます。夜間授乳も減少し、生活全体のリズムが安定しやすくなります。
「ようやく夜にぐっすり眠れるようになって、私も3時間以上眠れるようになりました」とEさんは笑顔で話してくれました。
授乳リズムの安定は、ママと赤ちゃん双方の生活を大きく変えるきっかけになります。
授乳リズムを整える4つのコツ
- 朝日を浴びる:「朝カーテンを開けて光を入れると、赤ちゃんが自然と目を覚ますようになった」とFさん。
- 授乳姿勢を安定させる:縦抱きやフットボール抱きに変えるだけで、吐き戻しが減り、肩こりが楽になったと話すママも。
- 昼夜の環境を切り替える:「夜は部屋を暗くして声を抑えると、授乳後すぐ寝てくれるようになった」との声。
- ママ自身の生活を整える:授乳中に水分不足で頭痛に悩んでいたママが「こまめに水を飲むようにしたら母乳量も安定した」と話していました。

母乳ホルモンと授乳リズムの関係
メラトニン:母乳に含まれ、夜間授乳で赤ちゃんの眠りをサポート。
セロトニン:朝日を浴びることでママ体内に増え、母乳を通じて赤ちゃんに届きます。
ママの生活リズムが赤ちゃんのリズム形成を大きく後押しするのです。
授乳リズムが整うと得られる3つの安心
- 「夜中に一度しか起きなくなって、ようやく自分も3時間眠れるようになりました」と話すママ。
- 「授乳後に泣かずに満足そうに眠る顔を見て、私も安心できるようになった」という声。
- 「夫もリズムを把握できるようになり、交代で授乳やミルクを手伝ってくれるようになった」と家庭全体の安心につながった事例。