産後ケアが突然キャンセルに「やっと休める」と思っていたママの涙を、仕方ないで終わらせたくない
「今日、やっとひとりで眠れると思っていたのに」
SNSで、ある産後のママの投稿を目にしました
今日から1泊2日で、出産した病院の産後ケアを利用する予定だったそうです
予約した時からずっと楽しみにしていて、前日の夜にはワクワクしながら準備をしていた
ところが、家を出る30分前
病院から突然、病棟の状況によって今日は受け入れられないため、日程を変更してほしいという連絡があったそうです。
病院にも事情があることは分かっている
それでも、涙が止まらなかった
「やっとひとりの時間がつくれると思って、今日を目標に頑張ってきたのに」
その言葉が、助産師である私の胸に残りました
産後ケアのキャンセルは、単なる予定変更ではありません
産後のママにとって、ひとりで過ごせる時間は決して当たり前ではありません
赤ちゃんが寝たと思ったら洗濯
授乳が終わったら哺乳瓶を洗い、次の授乳の準備
ようやく自分も横になろうとすると、また泣き声が聞こえてくる
そんな毎日を過ごしているママにとって、産後ケアの予約日は特別な日です
「この日になったら眠れる」
「誰かに赤ちゃんをお願いできる」
「温かいご飯をゆっくり食べられる」
その日を支えに、何日も頑張ってきた方もいると思います
だからこそ、突然のキャンセルは単に予定が変わったという話ではありません
やっと確保できるはずだった休息が、なくなってしまったということです
もちろん、医療機関にも安全に受け入れるための事情があります
分娩や緊急対応、病床やスタッフの状況によって、予定どおりに受け入れられない場合もあるでしょう
でも、病院側の事情を理解することと、ママが悲しくないことは別です
「仕方ない」と「つらかった」は、両方あっていい
私はそう思います
「赤ちゃんが寝たらママも寝て」は、そんなに簡単ではない
助産師として産後のご家庭に関わる中で、何度も感じてきたことがあります
それは、ママが眠れない理由は、赤ちゃんが眠らないことだけではないということです
赤ちゃんが寝ても、家事が残っている
次にいつ起きるか分からない
少しの物音にも反応してしまう
眠ろうと思っても、頭の中は育児のことでいっぱい
だから、赤ちゃんが寝ている時間と、ママが安心して眠れる時間は同じではありません
「赤ちゃんのことは見ているから、今は寝ていていいよ」
そう言ってくれる人がいること
自分が起きなくても、誰かが赤ちゃんを見守ってくれること
それが、休息につながる場合があります
産後の睡眠不足は、気力だけで乗り越えられるものではありません
睡眠不足が続くと、集中力や感情のコントロールにも影響します
必要なのは、もっと頑張る方法ではなく、安心して休める環境なのだと思います
産後ケアは、限界になってから利用するもの?
「まだそこまで大変じゃないから」
「もっと困っている人がいるはず」
「赤ちゃんを預けて自分だけ眠るなんて」
そう話すママもいます
でも、私はいつも思います
なぜ、ママが休むためには理由が必要なのでしょうか
体調を崩してからではなく、崩す前に休む
気持ちが限界になる前に、誰かに頼る
それは甘えではありません
産後ケアは、育児ができなくなった人だけのものではなく、育児を続けていくための支援でもあります
赤ちゃんを大切にすることと、ママ自身を大切にすることは、決して反対のことではありません
産後ケアが利用できなくなった時、どうしたらいい?
もし楽しみにしていた産後ケアが突然利用できなくなったら、まずは悲しい気持ちを無理に切り替えなくて大丈夫です
そのうえで、可能であれば利用予定だった施設に、振替日やキャンセル待ちについて確認してみてください
自治体の産後ケア事業を利用している場合は担当窓口に別の受け入れ施設がないか相談する方法もあります
そして大切なのは、なくなってしまった休息の時間を、そのまま諦めないこと
家族に数時間お願いする
地域の子育て支援を調べる
訪問型の産後ケアや、夜間に利用できる支援を探す
予定していた形とは違っても、休む時間を取り直すことは大切です
支援する側にも、考えなければならないことがあります
急なキャンセルを完全になくすことが難しくても、代わりの支援につながる道を増やしていくこと
それも地域の産後ケアに必要な視点だと感じています
川越市に「寺子屋ひまわりハウス」をつくった理由
私は埼玉県川越市で、助産師として産前産後の訪問支援を行っています

その中で、夜間の育児に疲れきっているママたちの声を聞いてきました
「夜になるのが怖い」
「少しだけでも眠りたい」
「誰かに赤ちゃんを見ていてほしい」
「でも、夜に頼れる場所がない」
そんな声を聞くたびに、昼間だけでなく、夜にも安心して頼れる場所が必要だと感じていました
そこで、2026年10月28日にオープンするのが、寺子屋ひまわりハウスです

川越市にある、ママと赤ちゃん、そしてご家族が休息できる居場所です
夜間21時から翌朝7時までの利用をはじめ、ショートステイや家族での利用にも対応しています。
食事やお風呂、赤ちゃんのお世話のサポートもあります
授乳を続けたいママも、赤ちゃんのペースに合わせながら休める方法を一緒に考えます。
川越市だけでなく、狭山市、鶴ヶ島市、入間市、富士見市など、近隣地域のご家庭にも知っていただきたいと思っています
ただし、寺子屋ひまわりハウスは医療機関ではなく、医療的な対応が必要な場合は適切な医療機関につなぐことが大切だと考えています
ママが休むことを、特別なことにしたくない
今回の投稿を読んで、改めて感じました
ママたちは、決して贅沢を求めているわけではありません
ただ、眠りたい
少しだけ育児から手を離したい
何も考えずにご飯を食べたい
そんな当たり前の時間を求めているだけなのだと思います
そして、その時間を楽しみにしていた自分を、どうか責めないでほしい
休めることを楽しみにして、何が悪いのでしょう
ママが笑顔でいるために、ママ自身が休む時間も必要です
私は、産後ケアを「限界になった人が行く場所」ではなく、「疲れたから、ちょっと休みに行こう」と言えるものにしていきたい
川越市から、そんな子育て支援の形を少しずつ広げていきたいと思っています
もし今、眠れない夜を過ごしているママがいたら
どうか、ひとりで朝まで頑張ることだけが選択肢ではないと知っていてください
休むことは、育児をさぼることではありません
ママの休息も、赤ちゃんと家族を守る大切な時間です
寺子屋ひまわりハウス|埼玉県川越市
2026年10月28日オープン・ご予約受付中
夜間支援/ショートステイ/家族支援/育児・授乳相談
ご利用方法や空き状況は、寺子屋ひまわりハウス公式ホームページからご確認ください

助産師 柴田
川越市;寺子屋ひまわりハウス公式ホームページ;https://tinyurl.com/yf3rjhdx
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